生活living

知っておきたいアメリカ暮らしのマナー


チップについて

自身や家族の身の回りのお世話になっている仕事(サービス)に従事している人にはお礼を現金(チップ)で渡すのがアメリカでの常識。クリスマスチップを少しはずむと後の関係性や対応に影響する場合などがある。特にドアマンなど、日常生活で良くお世話になっている人には多く渡しているという人も多い。クリスマスなどのイベントには20ドルから30ドル(一人につき)が相場。現金とメッセージを渡す時にホリデー用のデザインをあしらった「Money Holder」などに入れて渡すと良い。

【チップの相場】

  • 美容院・スパ・マッサージ 20%
  • レストラン 15%〜20%
  • タクシー 15%〜20%
  • バー(バーテンダー) 1ドル〜2ドル(飲み物代の10%程度)
  • ソムリエ ワインの値段につき20%〜30%
  • スーパー(管理人) 20ドル〜100ドル(ホリデーの時は多めに)
  • ドアマン 20ドル〜100ドル(ホリデーの時は多めに)

パーティーについて

【招く側の心遣い】

ゲストの食習慣・宗教上食べられないもの・アレルギーなどの食事情を把握しておくこと。最近は、あるものは食べなくてもあるものは食べるといった細かいこだわりを持った人も増えている。一人に一皿の食事を出す場合は、一人ひとりに尋ねるのが一番だが、出す前に何の素材を使っているかの説明は出来るようにしておきたい。EメールやFacebook、evite(www.evite.com)など、オンラインのインビテーションサービスを使うのが主流になっている。

【招かれた側の心遣い】

R.S.V.P.とカード等に書いてあることがあるが、これは返事が必要だという意味。行けるか行けないかの返事は必ず送るようにする。

ディナーに呼ばれた時の手土産に食べ物は持っていかない。また食事制限やアレルギーなどで食べられないものは予めホストに伝えておけば、後でトラブルに至らない。また、子供が残したものを親が食べたり、子供と同じお皿で食べたりしないこと。

【子供のパーティーについて】

  • 招待する側は配慮して選ぶ
    誰と誰を招待するかというのが学年が上になればなるほど難しくなる。後に関係まで壊れないように呼ぶ人の配慮が必要になってくる。
    幼稚園くらいまではクラス全員を呼んで来られる人だけ来てもらう。低学年になると、友人関係は複雑になり、後の関係性などに影響が出るので、本人と相談の上、慎重に招待客リストを作成することが必要。高学年になると、招待する人を選ぶことになるので、より複雑になってくる。
  • 招待する側の注意点
    子供を招待する時は必ず、親にインビテーションを送るか連絡を入れる。小学生のうちは特に勝手に下校時に家に連れてきてしまい、親が知らずに大騒ぎになることもあるので注意が必要。
    誕生日のパーティーなどでは、親が招待した子供へのプレゼントを買って持たせるということもあり、そういった準備ができるようにインビテーションは余裕を持って3週間前には送りたい。パーティーが終わったら、サンキューカードを渡す。
  • パーティーの場所
    自宅や自宅の庭などで気兼ねなくできるという人も多いが、集合住宅や部屋が狭いという人は、近くの公園やレンタルパーティスペースを借りる人もいる。
    アイススケートリンク、スポーツジム、アートスクールなどが、手頃な値段でプログラムを用意してくれるのでお勧め。マクドナルドなどのファーストフード店やピザレストランなども場所を提供してくれる。ギタープレーヤー、手品師、ストーリーテラーなどパーティーを盛り上げるプロを呼ぶことも一般的だ。公共の施設は近所に迷惑がかからないように選ぶことが大事。
  • おみやげ
    グッディバッグ(Goodie Bag)と呼ばれるおみやげをパーティーが終わった後に「来てくれてありがとう」という意味合いで渡す。可愛い袋に人形や小さなおもちゃやお菓子など、色んなものを詰める。高価なものである必要はない。

アメリカの披露宴

アメリカでの披露宴はレストランやカントリークラブ、ホテルのバンケットルームなどで行われることが多い。また自宅、コミュニティーセンター、教会の集会場なども使われる。

【お祝い】

一般的にキッチン用品やリネン類、電気製品、写真立て、クリスタルの花瓶などが好まれる。日本のように、包丁を送ると縁が切れるといったタブーはない。また、現金のほうが嬉しいというカップルには、チェックを送ったりもする。伝統的には、ギフト類は結婚式の前に新婦の実家に送るのがしきたりだが、式後の披露宴で、贈り物のために用意されたギフトディスプレイテーブルが設けてあることもある。近年は、本人たちが欲しいものをリクエストしたり、欲しくないものを受け取ったりすることを避けるために、「Gift Registries」スタイルが人気。

【リハーサルディナー】

結婚式の前日にリハーサルディナー(食事会)を行う。レストランなどで通常行われるが、花嫁と花婿、両親や祖父母などが親しい友人やファミリーと交流を深めることが目的。ゲストの友人や親戚、そして新郎新婦などから感謝の意を表すスピーチなどが行われる。

【ブライダルシャワー】

新婦の女友達が結婚式の2〜3週間前にプレゼントを持ち寄ってパーティーを開く習慣がある。新郎はバチェラーパーティー(Bachelor party)といって新郎の親しい友人だけで賑やかにパーティーを開くこともある。また近年は新婦によるバチェロレッテ・パーティーを開くことも多くなった。

【The Maid of Honor / Bridesmaids / The Best Man】

メイドオブオーナーは新婦側の立会い人のリーダー。バチェロレッテ・パーティーの主催者となる人や親友や年が一番近い姉妹がなる場合が多い。ブライズメイドは、花嫁の付添人。全員お揃いのドレスを来てブーケを持って花嫁と一緒に式に入場する。ベストマンは、新婦のメイドオブオーナーの役割で、新郎の付添人、立会人。結婚指輪を指輪交換の儀式で新郎に渡す重要な役割がある。新郎の親友や兄弟がつとめることが多い。グルームズマンはブライズメイドの新郎側であり、他に、バージンロードを花をまきながら歩くフラワーガール(ボーイ)や指輪を運ぶリングベアラー(Ring bearer)もいる。

【結婚式参列の衣装】

ゲストの衣装は式の形態と時間帯によって異なる。女性の場合、昼間の結婚式でロングドレスを着るのはマナー違反。普通丈のドレスかスーツが好ましい。色も黒は喪服のイメージが強いので、なるべく避けたほうが無難。

夜に行われるフォーマルな式では、ロングドレスで出席することが多い。この場合ドレッシーなものである限り、黒でも大丈夫である。インフォーマルな式なら、短い丈のドレスでもロング丈でも構わない。日本と共通のマナーとして、白やアイボリーは花嫁のカラーなので出席者は控えるというルールがある。大きなコサージュも同様。

男性の場合は、昼夜問わずダークスーツで構わない。色は、紺またはダークグレーを選ぶのが良い。アメリカでは黒のスーツを着るのは新郎と父親達、そして数人の関係者のみである。しかし招待状に「ホワイト・タイ(White Tie)」と指定してあれば、夜の第一礼装なのでえんび服を、「ブラック・タイ(BlackTie)」とあれば準礼装なのでタキシードを着用する。

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